百54. 《 1 》 = 【 100 】

その人にとって辛いコト、 傍から見れば 他の人に比べれば その人の辛さは《 1 》思える。けど、 本人は自分が一番辛い 他の人より100倍 自分の方が辛い その辛さは【 100 】と思ってる。と思う。

2011年10月のメモ(介護職員として働いていた頃) 85歳 体重80kg 「絹ごし豆腐のようなカラダだから大事にして」 ベッドからの移乗は職員4人 排泄は2人 外出時の着替えに職員がかかりきりで2時間。 なのにコールへの反応が遅い 他入居者に関わって私を無視する、、、。 関節痛の苦痛から 職員の不手際に文句を言うばかり 枕の位置が1㎝ずれても カーテンの少しの隙間にも 文句 感謝の言葉をかける事は無い。 若い職員を無能呼ばわり。 同じように罵倒され 辞めた職員も 居たとのコト。 このままにすれば 誰もケアに入らなくなる 入っても 仕事と割り切って 気持ちが入らないコトになる。 結果として その方のためにならない と考えていた そんな時 僕がケアに入った。 「今の若い職員は 何度言ってもきちんと出来ない 昔の人が 簡単に出来ていたコトもね」 ボク(昔の尺度で 昔の人と比べたら 間違えますよ 今の若い人だって 一生懸命やっている そのコトは分かってあげて下さい)「あなた 戦後生まれ? 若いのね! 昔のお手伝いさんは もっとしっかりしてたわよ」 ボク(私は お手伝いさんではありません)「あなた 何様 私に意見するなんて 10年早い!」。 その後もケアに入っていたが、 数か月も経っていて もう忘れたのかなと 思っていたら 「ここに来て数か月しか経っていない一年生(ボクのコト)に、いろいろ教えてあげようと思っていたのに あんなコト言われて。 まさか介護をしてあげてるなんて 思っていやしないでしょうね 初心に帰ってやらない限りダメ! 誰にも認めてもらえないわよ 気持ちを入れ替えてやりなさい」。 今 思い出しても 良い気持ちしない。 でも 今は あの方も辛かったのかなと (少し)思う。

50歳 僕の母も 辛い 辛いと 癌になった自分を責めて 苦しんでいた。 でも 当時の僕は なんて我がままなんだろう と非難がましく思ってた。   でも 今は もう少し違う思いがある。 

《84歳 朝 起きたら 体が 思うように動かない 辛い レジでお金払って 買ったものを忘れてしまって 辛い こんな歩行器を使わなければ 満足に歩けない 長生きし過ぎた  辛い》 

【71歳 3年前に癌の手術を受けた 3度目の転移 副作用が強く抗癌剤治療を中断 医者は「それでは良くならないよ」って だったら・んでも 良いよ こんなにまでして生きてるのが 辛い】 

どちらも その人にとって 辛さは 100 なんだろうと 努めて 思うようにしている。

1<100でも  1>100でもなく 《 1 》 = 【 100 】 なんだろうな。

本人にしか分からない辛さ ”二人羽織”の 気持ちになって