80. 生き方を追求する

f:id:wakasan1214:20201027225940j:plain 君に友だちはいらない。The Best Team Approach to Change the World.

瀧本哲史 47歳で亡くなった天才投資家。 NHKクローズアップ現代での紹介を見て 読んだ本。

本書を読んでほしいのは、高い目標や志(ビジョン)を持ちながら、その目標のために、自分の強みや弱みを冷徹に受け止めて、現実的かつ確実に努力して成果をあげていくひとである。

パラダイム・シフトとは、「世代交代が引き起こす」もの。古いパラダイムを信じている前の世代を説得して意見を変えさせるのは、不可能。自分たちの信じる新しいパラダイムの信奉者を、「仲間」をつくっていくうちに、新たなパラダイムの時代になる。 新しいことを始めようとしている人、若い人たちに必要なのが、「チーム」をつくること。新しい価値観も、新しいパラダイムも、ひとりの力では世の中に広めていくことは難しい。 組織を離れたがる人が見過ごしがちなのが、組織にいるときに業務を通じて自然と入ってくる情報や、得られる人脈の価値だ。フリ―ランスになると自分の身の回りの範囲のこと、今手がけている仕事の情報しか入ってこないために、今どんなものが求められているか「鼻」が利かなくなっていく。 人間は合理的に動いていない組織に長期間属していると、物事をロジカルに考える能力が低下していく。そういう組織に順応してしまった人は自覚症状を持つことができないまま、言い訳能力だけが向上していく。 ありがちなチーム 求められる仕事が定型的で平凡、メンバーは年次や部署で自動的に決まり、スキルも固定的で新たな能力を身につける必要はなく一度チームの一員に選ばれたら、明確な成果を要求されることもない。クビになることもない。「集団責任は無責任」結局、最終的に誰も責任を取っていない。 よいチーム 「チーム」の目標(解決すべき課題)は、非定型的であり、達成するには困難を極める。「非定型的」とは「前例がない」ということ。前例がないのだから、どういう取り組みをすればいいか簡単には分からない。ほとんど不可能と思われるが、それでもメンバー全員が本気で努力すればどうにか達成することができるだろうと ギリギリで思えるぐらいの高い目標設定でなければならない 。 最初に掲げるビジョンは大きければ大きいほどよい。同時に、多くの人が共感できる普遍的なものでなければならない。そのビジョンを常にチーム全員が念頭に置いて行動しなければならないし、簡単に変えるものではない。 友だちも仲間も他人から「配られる」ものではなく、自分自身の生き方を追求することで、自然にできあがっていくもの。