百45. いのちの停車場 その1

f:id:wakasan1214:20210422164931j:plain 著者 南杏子 出版社勤務を経て 東海大学医学部に編入、大学病院老年内科に勤務 

物語は、救命救急センターの副センターであった主人公が、郷里に帰り、在宅医として 治療の困難な患者たちに向き合う姿を描く。 そして 父を看取る。
1. 女性 86歳 夫と同居 パーキンソン病(手の振戦 歩行困難) 誤嚥性肺炎(流動食が胃から食道/のど元に逆流→気管に流入)→胃瘻 吐物/誤嚥/救急搬送 死のレクチャー。2年前まで元気だったが、食が細り 栄養が行かなくなって、衰弱が一気に進んだ。 夫に「アンタと魚屋できてよかった」

2. 男性 40歳 ラグビーのプレイ中に脊髄を損傷 四肢麻痺 幹細胞治療(1,500万円)を希望 治療の前に糖尿病のコントロール 褥瘡予防 便通調整。 骨髄を採取して幹細胞を作る その治療のため再生医療クリニックに転院」

3. 女性 78歳 独居 高血圧(178/98) 糖尿病(280mg/dl) セルフネグレクト 介護サービスの利用を拒否し地域から孤立 ごみ屋敷 風呂場で転倒/救急搬送 入院した病院で急速に体力が衰え、老衰が進んでいると見放された 1か月後退院 万全の準備をした自宅に戻る母 娘夫婦と和解 「大浴場を備えたデイサービスを利用するにまで回復」

4. 男性 57歳 膵臓癌/肺転移/末期進行癌 癌性疼痛/ペインコントロール(鎮痛剤と少量モルヒネ) 血管(下大静脈)が細り 体を巡る血液量が減る事で水分も減少し脱水が進んだ 合わせて食欲も極度に低下 死の前に現れる下顎呼吸/手首でかすかに感じる程度の血圧 「血圧 触知不能

5. 女子 6歳 腎腫瘍(胎生期の腎芽(じんが)細胞に由来する腎芽腫(健康な腎臓に分化するはずだった幼弱な”芽”が残り、異常な細胞に変化し増殖した悪性疾患)→肝/肺に転移 末期の状態。 治療は尽くされ、これ以上の抗がん剤治療は副作用で命に関わる危険がある。余命数週間。 『海に行きたい』~千里浜なぎさドライブウェイ、日本海を間近に自動車で走れる砂浜~ 『3日後・・・』

6. 父 屋内転倒/大腿骨・肋骨骨折 入院加療中に誤嚥性肺炎 食欲低下 入院して3か月 骨折は回復したが、ベッド安静状態が続き 全く歩行できなくなった 気力低下 ICUシンドローム(24時間明るい部屋~集中治療室~で過ごすことによる不眠が原因で起こる)~せん妄/安全確保(拘束ベルト) 就寝中に右脳梗塞 脳卒中後疼痛と言う感覚障害 【安楽死

映画 5/21 公開予定