百12. にんちしょう 治験薬

「日本発のアルツハイマー予防薬 治験」 読売新聞 2021.01.24

認知症で最も多いアルツハイマー病の発症を防ぐ予防薬の開発を目指し、国際共同治験が、スタートする。製薬大手エーザイが開発した薬剤「BAN2401」を、世界の1400人に4年間投与し、効果を検証する。日本発の新薬候補が、高齢化が進む世界の共通課題となっているアルツハイマー病克服の突破口となるか、国際的に注目されている。 アミロイドβの除去を狙う薬剤の治験は、各国で行われてきたが、相次いで失敗。今回の治験は「脳細胞が損傷し、発症した後に薬剤で除去しても、効果が見られない」との分析から、発症する前の人を対象とした。 国内での治験参加者は、東大や国立長寿医療研究センターなどが行う研究とも連携して募集する。東大などでは、健康な中高年に登録を呼びかけ、認知症発症まで経過を追跡している。

認知症は告知した方が良いのか」ソニー生命 よくわかる介護Q&A」から

家族が、認知症であることを医師から告げられたとき、本人に「告知」すべきか、かなり悩む問題です。認知症の原因のなかでも最も多いアルツイマー病は、いまだに根本的な治療法が見つかっておらず、進行を遅らせることはできても、完治は難しいとされている。身体は健康でありながら、思考や記憶といった人格や性格に関わる機能が損なわれていくのため、認知症と告知されることを深刻に受け止める人も少なくない。

認知症を告知することのメリット ➀患者自身の「知る権利」が守られる ➁ 病気であることを自覚することで病状が安定する場合もある ③ 本人の納得のうえで、安定した治療が受けられる ④ 本人が、やりたいことをやっておく必要があることなどを、自己決定して行動する時間が得られる。

デメリット ➀治療法の乏しい病気のため、告知によって患者が傷ついたり混乱したりすることがある ➁ 認知症を「人格の死」と考え、深く落ち込む場合がある ③ 告知の結果、精神的に不安定になり治療に影響が出ることもある ④ 受け止める側の家族に心の準備ができていない場合、患者の行動次第で家族全員が混乱することがある。

介護が必要になる認知症の患者をもつことは、それを受け止める周りの家族の心の準備も必要です。家族が病気に対する正しい知識を身につけ、誤解や不安がなくなり、本人がどのような反応をしても受け止める体制ができた段階で告知をする というのも一つの方法です。

4~5年後に、「BAN2401」が服用できるようになり「告知」が進むと良いですね。(ブログ49)。